2012年10月25日
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか
最近読んだ本です。
同じ山旅をしている私にとっても人ごとではありません。
読み始めてすぐ、本の内容に引き込まれて行きます。

同じ山旅をしている私にとっても人ごとではありません。
読み始めてすぐ、本の内容に引き込まれて行きます。
2009年7月16日、
大雪山系の名峰トムラウシ山において、日本登山史上未曽有の大量遭難が起こった。
15人のツアー参加者と3人のガイドのうち、ガイドリーダーを含む8人が死亡したこの遭難事故は、
全員が低体温症にかかったといいます。
天気が悪い中小屋を出発して、稜線で20メートル以上の強風に身体をさらしたのが原因のようです。
1メートルの風はマイナス1度の体感と言いますから、相当な寒さになったのでしょう。
出発時、雨はそんなに強くなく天気予報では午後から回復の見込み(山ではなく平野の天気)
という情報。
私だってもしそこにいたら、出発していたのではないでしょうか。
実際、同じ小屋にいた他のパーティも出発し、低体温症にかかりながらもなんとかチーム力で下山。
1歩間違えれば遭難ということでした。

いくら高価なゴアを着ていても、中にフリースやダウンを着ていなければ、
強風がシェルをペチャンコにして身体に張り付き、身体とシェルの間の暖かい空気を追い出し、
すぐ低体温に。
またフリースをザックに持っていたとしても、きちんとした食事をしなければ、震えが来る前に頭がボーッとして、
ザックからそれを取り出すことさえ考えなくなるそうです。
強風にさらされて、2時間後には亡くなった方もいます。
そしてこのような天気は特別ではなく、本州のアルプスの夏でも頻繁に起こるとのこと。
今年のGW,白馬岳で6人死亡した遭難事故も記憶に新しい。
彼らは、経験もありザックにはダウンも発見された。
ダウンを持っているから着なければ、という考えも及ばなくなるらしい。
低体温症というには、それほど早くやってくる。
そして1度それにかかってしまうと自分では何も判断できなくなる。
山旅をする皆さんには是非読んでいただきたい一冊です。
大雪山系の名峰トムラウシ山において、日本登山史上未曽有の大量遭難が起こった。
15人のツアー参加者と3人のガイドのうち、ガイドリーダーを含む8人が死亡したこの遭難事故は、
全員が低体温症にかかったといいます。
天気が悪い中小屋を出発して、稜線で20メートル以上の強風に身体をさらしたのが原因のようです。
1メートルの風はマイナス1度の体感と言いますから、相当な寒さになったのでしょう。
出発時、雨はそんなに強くなく天気予報では午後から回復の見込み(山ではなく平野の天気)
という情報。
私だってもしそこにいたら、出発していたのではないでしょうか。
実際、同じ小屋にいた他のパーティも出発し、低体温症にかかりながらもなんとかチーム力で下山。
1歩間違えれば遭難ということでした。
いくら高価なゴアを着ていても、中にフリースやダウンを着ていなければ、
強風がシェルをペチャンコにして身体に張り付き、身体とシェルの間の暖かい空気を追い出し、
すぐ低体温に。
またフリースをザックに持っていたとしても、きちんとした食事をしなければ、震えが来る前に頭がボーッとして、
ザックからそれを取り出すことさえ考えなくなるそうです。
強風にさらされて、2時間後には亡くなった方もいます。
そしてこのような天気は特別ではなく、本州のアルプスの夏でも頻繁に起こるとのこと。
今年のGW,白馬岳で6人死亡した遭難事故も記憶に新しい。
彼らは、経験もありザックにはダウンも発見された。
ダウンを持っているから着なければ、という考えも及ばなくなるらしい。
低体温症というには、それほど早くやってくる。
そして1度それにかかってしまうと自分では何も判断できなくなる。
山旅をする皆さんには是非読んでいただきたい一冊です。
Posted by タケジ at 21:54│Comments(10)
│番外
この記事へのコメント
こわいですね、
一度ちゃんとこういう本を読んでおいたほうが
良さそうですね~。
一度ちゃんとこういう本を読んでおいたほうが
良さそうですね~。
Posted by ガイア at 2012年10月25日 23:18
ガイアさん、是非読んでください。
知っておくのと知らないのでは、大きな違いがあると思うんです。
そして楽しい山旅を!
知っておくのと知らないのでは、大きな違いがあると思うんです。
そして楽しい山旅を!
Posted by タケジ
at 2012年10月25日 23:27

お久しぶりです。
う~ん、読まねば!山も海も自然相手にしてる以上、絶えず畏怖の念を持ち続けないとね。どんなにテクノロジーが進化しても自然は想定外だから。海もベテラン程ライフジャケットを装着しないけど、落水の死亡が多い。
大雪山もいい山だけどね・・。。
また一杯やりましょう!
う~ん、読まねば!山も海も自然相手にしてる以上、絶えず畏怖の念を持ち続けないとね。どんなにテクノロジーが進化しても自然は想定外だから。海もベテラン程ライフジャケットを装着しないけど、落水の死亡が多い。
大雪山もいい山だけどね・・。。
また一杯やりましょう!
Posted by tsubo at 2012年10月26日 00:17
あっ、tsuboさん、どうもです。
お久しぶり~
プロの山のガイドさえ・・
盲点なのでしょうね。
是非、読んでください。
また、近いうち飲みに行きましょう。
次回は唐木田あたりで(笑)
Tsuboっさんは、管釣りも行くの?
お久しぶり~
プロの山のガイドさえ・・
盲点なのでしょうね。
是非、読んでください。
また、近いうち飲みに行きましょう。
次回は唐木田あたりで(笑)
Tsuboっさんは、管釣りも行くの?
Posted by タケジ at 2012年10月26日 00:20
「管釣り」???って何だろってずっと考えてました、管理釣り場の事ね(^-^)行かないですねぇ。でも最近のはすごくネイティヴでいいみたいですね。
Posted by tsubo at 2012年10月26日 00:44
こんちゃ ^ー^b
真冬でもバイクに乗ってツーリングへ行く道民ライダーです
低体温症・・と言えるかどうか?
ご来光キャンプツーリングで襟裳岬へ向かっている途中
様似の漁港付近で いっきにマイナス25度という山脈からの吹き降ろし!
バイクを走らせている中 心肺停止・・・意識のなか左拳で心臓をドンドンと叩き蘇生、、、
人間気力体力精神力・・・どんなに持ち合わせていても
自然界には脆いってことですよね
なので・・・
究極のサバイバルも宜しいかと思いますが やはり引き返す勇気はあるべきでしょうねぇ
この時の遭難事件の時は 富良野界隈の上空は賑やかでした・・・
富良野の陸自も総動員されていましたね・・・
ちなみに・・・
ニセコへタケノコ狩りに出かけた老人・・・いまだに不明です’半年経ってしまいました
山は優しい顔をしていますが 人を飲み込むモノでもありますからね
山を職場とした父親から 山の怖さはいいだけ聞かされてきました・・・
真冬でもバイクに乗ってツーリングへ行く道民ライダーです
低体温症・・と言えるかどうか?
ご来光キャンプツーリングで襟裳岬へ向かっている途中
様似の漁港付近で いっきにマイナス25度という山脈からの吹き降ろし!
バイクを走らせている中 心肺停止・・・意識のなか左拳で心臓をドンドンと叩き蘇生、、、
人間気力体力精神力・・・どんなに持ち合わせていても
自然界には脆いってことですよね
なので・・・
究極のサバイバルも宜しいかと思いますが やはり引き返す勇気はあるべきでしょうねぇ
この時の遭難事件の時は 富良野界隈の上空は賑やかでした・・・
富良野の陸自も総動員されていましたね・・・
ちなみに・・・
ニセコへタケノコ狩りに出かけた老人・・・いまだに不明です’半年経ってしまいました
山は優しい顔をしていますが 人を飲み込むモノでもありますからね
山を職場とした父親から 山の怖さはいいだけ聞かされてきました・・・
Posted by 旅者 at 2012年10月27日 18:51
旅者さん、コメントありがとうございます。
バイクだと、走っているだけでも強風にあたってるわけで、
それに山からの吹き下ろしがプラス、更に気温はマイナス25度。
かなり過酷な環境。
よくぞ、生きかえりました。
すげー!
北海道だと、冬はクルマでもよく立ち往生してしまいますよね。
バイク、気をつけてください。
あっ、そういえば
15年ほど前、稚内温泉のライダーの宿に出張で一週間ほどいましたが、たくさんのライダーと知り合いになったな~。
相部屋だったので。
バイクだと、走っているだけでも強風にあたってるわけで、
それに山からの吹き下ろしがプラス、更に気温はマイナス25度。
かなり過酷な環境。
よくぞ、生きかえりました。
すげー!
北海道だと、冬はクルマでもよく立ち往生してしまいますよね。
バイク、気をつけてください。
あっ、そういえば
15年ほど前、稚内温泉のライダーの宿に出張で一週間ほどいましたが、たくさんのライダーと知り合いになったな~。
相部屋だったので。
Posted by タケジ
at 2012年10月27日 21:07

タケジさん こんばんは!
ただいま 戻りました。疲れました(笑)
私も これ読みました。
遭難って 簡単に陥る落とし穴ですね。
小さなキッカケが積み重なり 後戻り出来なくなる。
後から考えれば 「なぜ あの時…」って事ですよね。
この本の著者の羽田さんの
ドキュメント 遭難シリーズ読破して はまりました。
ヤマケイ文庫や”八甲田山 死の彷徨”や
Rメスナー、加藤文太郎さんからの古典(?)
たくさん読みました。
登山者は”少し臆病がちょうど良い”と言いますが、
同じ過ちを犯さず、安全な山行をしたいと思います。
本を読む事も大事だが、”少しずつ”経験を積み、
ベテランの話を聞き、都合の良い予想をしない。
そういえば、立山の大汝小屋の近くで
突風で飛ばされそうになりました。
(大袈裟かも?)
風速はさっぱりわかりませんが
今までで一番怖かったです。
ただいま 戻りました。疲れました(笑)
私も これ読みました。
遭難って 簡単に陥る落とし穴ですね。
小さなキッカケが積み重なり 後戻り出来なくなる。
後から考えれば 「なぜ あの時…」って事ですよね。
この本の著者の羽田さんの
ドキュメント 遭難シリーズ読破して はまりました。
ヤマケイ文庫や”八甲田山 死の彷徨”や
Rメスナー、加藤文太郎さんからの古典(?)
たくさん読みました。
登山者は”少し臆病がちょうど良い”と言いますが、
同じ過ちを犯さず、安全な山行をしたいと思います。
本を読む事も大事だが、”少しずつ”経験を積み、
ベテランの話を聞き、都合の良い予想をしない。
そういえば、立山の大汝小屋の近くで
突風で飛ばされそうになりました。
(大袈裟かも?)
風速はさっぱりわかりませんが
今までで一番怖かったです。
Posted by 第1コーナー
at 2012年10月29日 03:00

第1コーナーさん、お帰りなさい。
すごいね~
羽田さんのドキュメント 遭難シリーズ読破したんだ。
すばらしい!
あっ、なので剣行った時の雨、無理せず小屋で停滞したのかな。
あの時、下山を選んだのも正解だと思います。
すごいね~
羽田さんのドキュメント 遭難シリーズ読破したんだ。
すばらしい!
あっ、なので剣行った時の雨、無理せず小屋で停滞したのかな。
あの時、下山を選んだのも正解だと思います。
Posted by タケジ at 2012年10月29日 12:31
タケジさん こんにちは!
ちょっと違います。
遭難シリーズ含め40冊以上ほど読んだ私のあの時の判断は
”周りのベテラン”が停滞した事(私は登山歴二年 山行6回目!)
小屋の主が雨の朝に言った一言
「明日は綺麗に晴れるよ。夜にならないとわからないけど。
もう一泊すると、明日は楽に行けるよ。
テレビの天気予報より、わしの天気予報のがあたるぞ」
予備日がたくさんある私は、安易な方を選びました。
でも、”日本人の冒険と「創造的な登山」”(ヤマケイ文庫)を読み
最近は考え方が変わってきました。
ちょっと違います。
遭難シリーズ含め40冊以上ほど読んだ私のあの時の判断は
”周りのベテラン”が停滞した事(私は登山歴二年 山行6回目!)
小屋の主が雨の朝に言った一言
「明日は綺麗に晴れるよ。夜にならないとわからないけど。
もう一泊すると、明日は楽に行けるよ。
テレビの天気予報より、わしの天気予報のがあたるぞ」
予備日がたくさんある私は、安易な方を選びました。
でも、”日本人の冒険と「創造的な登山」”(ヤマケイ文庫)を読み
最近は考え方が変わってきました。
Posted by 第1コーナー
at 2012年10月29日 14:16

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